〈はじめに〉
・この年譜は、群雄割拠の戦国時代にあって上洛し中央政治権力樹立に着手した織田信長の誕生(1534:天文3)から、
その遺志を継承・発展させ、軌道修正や新たな構想を創出した上で国内統一を実現した豊臣秀吉の没年(1598:慶長3)
までの政治動向を文書・古記録・編纂物を基にして時代順に記載したものです。
・月日は、全て旧暦に拠っています。
・〔 〕内は出典史料名(文書名、古記録名、編纂物名)を表現しています。
なお、出典史料名のないものは、原則として『別冊歴史読本 織田信長 ‐天下布武への道‐』および・
『別冊歴史読本 豊臣秀吉 ‐天下統一への道‐』(ともに新人物往来社・1989年刊)に掲載の略年表に基づいています。
・人名は原則として「諱」(いみな:実名のこと)で表記し、官途・法号また文書発給時の署名や古記録等に記載された名称は
必要に応じて人名の後に(「〜」)で補しています。また同一人物で複数の「諱」を持つ人物については人名辞典・事典等で
項目として採用されているものを表記するようにしています。
・黒田基樹氏が1997年に発表された論文「慶長期大名の氏姓と官位」(『日本史研究』414)に触れる機会を得、
黒田氏の研究を踏まえ、当年譜上では秀吉一族で一般に「豊臣〜」と呼称されている人物を「羽柴〜」と表記しています。
・収録した史料について以下の事をお踏まえ下さい。
1、文書に記載されている伝達情報は、原則として発給日付に拠っています。
2、文書は、たとえ右筆書の場合でも原則的に署名者から宛名の人物へ伝達された情報・意思を記載しています。
3、特に古記録(日記)は、記載者の立場や情報入手経路、そして感情移入などによって同一事項に対する認識・表現に
微妙な、または著しい相違が見られます。
4、史料の性格は「玉石混淆」です。偽文書の可能性があるものも収録しました。
・当該期の表現をそのまま引用しましたので、以下のようなものが含まれている場合がありますのでご注意下さい。
1、政治的配慮による誇大表現。
2、各自の思惑による意図的な改変。
3、単純な事実誤認および誤記。
4、後世の編纂物で、信憑性の低いもの(偽文書も含みます)。
・この年譜は、各都道府県市町村史に収録されている史料を網羅し信長政治権力・秀吉政治権力を史料に即して実証する
作業の過程によるもので、内容は随時追加をいたしておりますので完全な状態ではないことをご了承下さい。
・レポートや論文などで参照される方は、この年譜の記載に盲従すること無く、御自身の眼で史料に接することをお薦め
いたします(注意はしておりますが、誤字・脱字や誤認の類がまま見られますので…)。
最近、吉川弘文館より『国史大辞典』の別巻として『日本史総合年表』が刊行され「詳細かつ最新の日本史年表の決定版」
「画期的な年表」として著名な研究者や作家の方々が絶賛されております。どうぞ、そちらをご参照ください。
・歴史愛好家は勿論、生涯教育として歴史を選ばれた方々等々の要求にまで応えられるような年譜を作成したいと
考えておりますので、今後この年譜をご覧になられた皆様からのご指摘など賜われれば幸いです。
高橋寿拓 記す
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